【医師監修】たるみ毛穴はなぜ目立つ?原因から取り入れるべき成分まで徹底解説
公開日:2026.10.16
SKIN CARE
「頬の毛穴が、以前より縦に広がってきた気がする」「ファンデーションを塗っても毛穴落ちしてしまう」…。もしかしてたるみ毛穴(ゆるみ毛穴)かも、と気になり始めていませんか。たるみ毛穴は、皮脂や汚れが詰まって広がった毛穴に、加齢による肌のハリの低下が重なり、縦に引っ張られている状態です。この記事では、たるみ毛穴の原因から取り入れるべき成分、スキンケアを解説します。
監修:やさしい美容皮膚科 秋葉原院 院長 宇井 千穂先生
やさしい美容皮膚科・皮フ科 秋葉原院院長として、美容皮膚科・皮膚科診療に従事。シミ治療やアトピー性皮膚炎を中心に診療を行うほか、書籍出版、化粧品監修、疾患への理解促進活動など多方面で活躍している。1990年準ミス日本受賞。
たるみ毛穴(ゆるみ毛穴)とは?
たるみ毛穴とは、頬を中心に毛穴が縦長のしずく型に広がって見える状態です。
毛穴悩みは、皮脂や角質が詰まる「詰まり毛穴」、毛穴の出口が広がる「開き毛穴」を経て、加齢や紫外線などの影響で肌のハリが低下すると、毛穴を支える力が弱まり「たるみ毛穴」へと変化することがあります。
特に30代以降は、コラーゲンやエラスチンの減少により肌の弾力が低下しやすくなり、頬の毛穴が縦長に目立つケースが増えてきます。
ただし、すべての毛穴が同じように進行するわけではなく、開き毛穴とたるみ毛穴が混在していることも少なくありません。たるみ毛穴かどうかを確認する方法のひとつに、フェイスラインやこめかみ付近の皮膚を軽く持ち上げてみるセルフチェックがあります。このとき、頬の毛穴が目立ちにくくなる場合は、たるみ毛穴の可能性があります。
また、頬やほうれい線、小鼻の脇を中心に毛穴が目立つ、毛穴の形が丸ではなく縦長やしずく型に見えるといった特徴も、たるみ毛穴のサインです。
たるみ毛穴を放置するとどうなる?
たるみ毛穴をそのままにしていると、肌のハリや弾力の低下が進み、毛穴がさらに目立ちやすくなることがあります。さらに、縦長に広がった毛穴同士がつながることで、帯状の毛穴へ進行する場合もあります。
これは毛穴ひとつひとつの問題というよりも、肌全体を支える力が低下しているサインのひとつです。そのため、毛穴の汚れを落とすケアだけでは十分ではなく、肌のハリに着目したスキンケアを取り入れることが大切になります。
また、帯状の毛穴が目立つ段階まで進行すると、スキンケアだけで見た目を大きく改善するのは難しくなります。「以前より頬の毛穴が目立つ」「毛穴が丸ではなく縦長に見える」と感じたら、たるみ毛穴がさらに進行する前に、ハリをサポートするお手入れを始めましょう。
たるみ毛穴はなぜ起こる?2つの原因
では、なぜ毛穴が縦長に引っ張られていくのでしょうか。主な原因は、次の2つです。
<原因1>加齢と紫外線による肌のハリの低下
たるみ毛穴の最大の要因は、肌のハリや弾力の低下です。肌の表面(表皮)の下にある真皮層には、肌の土台であるコラーゲンとエラスチンが存在し、皮膚構造や肌の弾力を内側から支える重要な役割を担っています。
しかし、これらの成分は加齢とともに減少・変性するだけでなく、紫外線によるダメージによっても破壊されることがあります。特に紫外線のUV-A波は窓ガラスも通過して真皮まで届き、コラーゲンやエラスチンを破壊するため、肌のハリや弾力の低下を招く要因のひとつと考えられています。
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<原因2>表情筋・支持組織のゆるみ
たるみ毛穴は、真皮のコラーゲンやエラスチンの減少だけでなく、顔全体を支える組織の変化も関係していると考えられています。
肌は、皮膚の下にある表情筋や、それらを支える支持組織によって支えられています。しかし、加齢とともにこれらの組織の働きが低下すると、頬を中心に肌が下方へ引っ張られやすくなります。
その結果、毛穴も重力の影響を受けて縦方向に目立ちやすくなり、たるみ毛穴につながることがあります。特に、肌のハリ低下と顔全体のたるみが重なることで、頬の毛穴がより目立ちやすくなると考えられています。
今日から始めるたるみ毛穴対策
たるみ毛穴のケアでは、まずは原因となる肌の土台に着目することが大切です。そのためには、ハリを支える成分を取り入れること、十分な保湿で肌環境を整えること、紫外線ダメージを防ぐことの3つが基本となります。
対策①ハリケア成分を取り入れる
たるみ毛穴のケアで軸になるのが、肌のハリを支える成分です。たるみ毛穴は、加齢や紫外線の影響によって真皮のコラーゲンやエラスチンが減少し、毛穴を支える力が弱くなることで目立ちやすくなります。そのため、毛穴そのものではなく、毛穴を支える肌の土台へアプローチすることが大切です。ここでは代表的な2つを取り上げます。
レチノール
レチノールは、肌にパワフルに作用するビタミンAの一種です。レチノールの大きな特徴には、主に表皮でのターンオーバーを促進しながら、肌のハリや弾力を保つサポートをする働きが挙げられ、まさに肌の土台にアプローチが必要なたるみ毛穴にもってこいの成分と言えます。
また、ターンオーバーを促進する働きがあるため、毛穴の詰まりや開きにもアプローチしてくれます。なお、使い始めは赤みや乾燥、ピリつきなどが現れることがあるため、肌の状態を見ながら低濃度・低頻度から始めるとよいでしょう。
コラーゲン・ヒアルロン酸
コラーゲンは真皮の主要な構成成分で、肌を内側から支える土台のような役割を果たしています。一方、ヒアルロン酸は高い保水力を持ち、真皮のうるおいを保つことで、ふっくらとしたハリのある状態の維持に関わっています。
これらは年齢とともに減少し、肌を支える力が弱まることで、毛穴の周囲の皮膚が重力の影響を受けやすくなります。そのため、たるみ毛穴のケアでは、コラーゲンやヒアルロン酸などハリとうるおいをサポートする成分を取り入れることもおすすめです。特に、加水分解コラーゲンやアセチルヒアルロン酸Naなど、肌になじみやすいよう設計された成分もあります。
②保湿ケアを徹底する
たるみ毛穴の主な原因は、加齢や紫外線の影響によるハリの低下ですが、肌の乾燥も毛穴を目立たせる要因のひとつです。角層の水分量が低下すると肌表面がしぼんだような状態になり、毛穴の凹凸や影が目立ちやすくなります。
また、年齢とともに肌ではヒアルロン酸や天然保湿因子(NMF)が減少し、うるおいを保つ力が低下すると考えられています。さらに皮脂の分泌量も少なくなるため、水分が蒸発しやすくなり、乾燥によるハリ不足が進みやすくなります。
そのため、たるみ毛穴のケアではハリケア成分を取り入れるだけでなく、十分な保湿を続けることも重要です。化粧水で水分を補ったあとは、乳液・クリーム・ゲルなどでうるおいを閉じ込めましょう。
③1年を通してUVケアを行う
たるみ毛穴の予防には、日々の紫外線対策は欠かせません。紫外線の中でもUV-A波は肌の奥の真皮まで到達し、コラーゲンやエラスチンにダメージを与えることが知られています。
そのため季節や天候を問わず、朝のスキンケアの最後に日焼け止めを塗ることを習慣にしましょう。また、日傘や帽子、サングラスなどを併用すると、より効果的に紫外線を防ぐことができます。
日やけ止めは毎日続けることが何より重要です。保湿力や使い心地、落としやすさなども考慮しながら、自分が無理なく使い続けられる1本を選びましょう。継続的な紫外線対策は、将来のハリ低下やたるみ毛穴の予防にもつながります。
逆効果になりやすいNGケア
良かれと思って続けているケアが、かえってたるみやハリ不足を招いていることもあります。ここでは、たるみ毛穴の方が見直したいポイントを紹介します。
<NG1>過度なマッサージ
たるみ毛穴が気になるからといって、肌を強く引き上げるマッサージを続けても、根本的な改善にはつながりません。強い力で肌をこすったり引っ張ったりすると、肌への負担につながる可能性があります。
力を入れてこすったり引っ張ったりするのではなく、ハリケア成分によるお手入れや紫外線対策を継続しましょう。
<NG2>毛穴の目立ちが気になり、皮脂対策に偏ったケアをする
毛穴が気になると、テカリを抑えるアイテムや、皮脂ケアなど毛穴の目立ちにアプローチするアイテムばかりを選びがちです。しかし、たるみ毛穴の背景にあるのは皮脂の多さではなく、ハリの低下です。皮脂対策だけを重ねても、毛穴を支える力そのものを補うことはできません。
また、過度な皮脂ケアによって肌に必要なうるおいまで不足すると、乾燥によってキメが乱れ、毛穴の凹凸や影が目立ちやすくなることもあります。
<NG3>紫外線対策と保湿を後回しにする
日やけ止めを塗るのは夏だけ、忙しい日は乳液やクリームを省いてしまう。そのような習慣は、たるみ毛穴を進行させる原因になることがあります。紫外線は真皮のコラーゲンやエラスチンにダメージを与え、肌のハリ低下を招く要因のひとつです。また、乾燥によって角層の水分量が不足すると、肌はふっくらとした状態を保ちにくくなり、毛穴の凹凸や影が目立ちやすくなります。
特別なお手入れを増やす前に、まずは日やけ止めと保湿を毎日の習慣として継続することを優先しましょう。
肌のハリを内側から支える生活習慣
外側からのお手入れと合わせて、内側からの習慣も肌の土台を支えます。
<食事>たんぱく質とビタミンA・C・Eを取り入れる
肌のハリを支えるコラーゲンやエラスチンは、たんぱく質からつくられます。肉・魚・卵・大豆製品などを毎食に取り入れることが基本です。あわせて、次のビタミンもバランスよくとりたい栄養素とされています。
ビタミンA:緑黄色野菜(にんじん、かぼちゃ、ほうれん草など)
ビタミンC:野菜や果物(ブロッコリー、キウイ、柑橘類など)
ビタミンE:ナッツ類、植物油、アボカドなど
一方、注意したいのが糖質のとりすぎです。糖質を過剰にとると体内のたんぱく質と結びつき、肌のハリを支える働きに影響するといわれています。甘いものや主食に偏らず、全体のバランスを意識しましょう。
<睡眠>質のよい睡眠をとる
眠っている間に分泌される成長ホルモンは、肌のターンオーバーに関わるといわれています。特に入眠直後の深い眠りのときに多く分泌されるとされるため、睡眠は長さだけでなく質も大切です。就寝前のスマートフォンを控える、起床時間を一定に保つなど、眠りの質を高める工夫を取り入れてみてください。
<禁煙>たばこを控える
喫煙は体内のビタミンCを多く消費するといわれ、肌のハリを支える働きに関わってきます。また、血行にも影響するといわれています。無理に禁煙を勧めるものではありませんが、肌のことを考えるなら控えたい習慣のひとつです。
たるみ毛穴に関するQ&A
たるみ毛穴と開き毛穴の違いは何ですか?
そのため、開き毛穴だったものが、30代以降にたるみ毛穴へ変化することも少なくありません。また、頬ではたるみ毛穴、Tゾーンでは開き毛穴というように、複数の毛穴悩みが混在しているケースもあります。
見分ける目安としては、鏡を見ながらこめかみ付近の皮膚を軽く持ち上げてみましょう。そのとき毛穴が目立ちにくくなる場合は、ハリの低下が関わるたるみ毛穴の可能性があります。
たるみ毛穴は何歳頃から目立ち始めますか?
また、同じ年齢でも紫外線を浴びる機会やスキンケア習慣によって目立ち方には差があります。たるみ毛穴が気になり始めたら、毛穴ケアだけでなく、保湿やUVケア、レチノールなどのハリケア成分を取り入れることが大切です。
たるみ毛穴を放置すると、どうなりますか?
たるみ毛穴は、一度進行すると短期間で改善することは容易ではありません。毛穴が気になり始めた段階から、1年を通した紫外線対策に加え、レチノールなどのハリケア成分とコラーゲン、ヒアルロン酸などの保湿成分を取り入れ、肌を支える力を維持することが大切です。
たるみ毛穴はスキンケアだけで目立たなくできますか?
この記事のまとめ
たるみ毛穴は、加齢や紫外線の影響によってコラーゲンやエラスチンが減少し、毛穴を支える肌のハリが低下することで目立ちやすくなります。特に30代以降は、開き毛穴がたるみ毛穴へ移行することも少なくありません。対策の基本は、レチノールやヒアルロン酸、コラーゲンなどのハリケア成分を取り入れながら、保湿と紫外線対策を継続することです。毛穴が気になり始めた段階から、肌のハリを守るケアを積み重ねていきましょう。