【皮膚科医監修】開き毛穴はタイプ別で対策が変わる!皮脂・乾燥タイプ別のスキンケアを解説
公開日:2026.09.03
SKIN CARE
頬や鼻の毛穴がぽつぽつと目立つ、メイクで隠しても時間が経つと毛穴落ちしてしまう…。そんな「開き毛穴」の悩みは、実はタイプによって原因もケアも変わります。大きく分けると、皮脂によるもの、乾燥によるものに分けられ、さらに開いた毛穴は加齢や紫外線ダメージによりたるんでしまうことも。この記事では、開き毛穴の仕組みとセルフチェック、タイプ別の毎日のスキンケア、やりがちなNG習慣までを詳しく解説します。
監修:やさしい美容皮膚科 秋葉原院 院長 宇井 千穂先生
やさしい美容皮膚科・皮フ科 秋葉原院院長として、美容皮膚科・皮膚科診療に従事。シミ治療やアトピー性皮膚炎を中心に診療を行うほか、書籍出版、化粧品監修、疾患への理解促進活動など多方面で活躍している。1990年準ミス日本受賞。
開き毛穴とは?
開き毛穴とは、毛穴の出口が広がり、毛穴が丸くぽっかり開いて見える状態のことで、頬や鼻、おでこに見られることが多く、幅広い年代に見られる毛穴悩みのひとつです。
毛穴悩みは、大きく「詰まり毛穴」「開き毛穴」「たるみ毛穴(ゆるみ毛穴)」の3種類に分けられます。そもそも毛穴は皮脂腺でつくられた皮脂を肌表面へ送り出すための出口として機能していますが、毛穴の中に皮脂や古い角質がたまると角栓となり、皮脂の通り道が詰まった状態=「詰まり毛穴」になります。この状態が続くことで毛穴の出口が押し広げられ、目立つようになったものが「開き毛穴」です。
さらに加齢や紫外線ダメージなどによって肌のハリが低下すると、開いた毛穴が縦長に変化する「たるみ毛穴」へと変化します。進行すると、隣り合う毛穴がつながって線のように見える帯状の毛穴へ発展する場合もあります。
【セルフチェック】あなたの毛穴はどのタイプ?
次のチェックリストで、ご自身の毛穴の状態に近いものを確かめてみてください。部位ごとにタイプが混在する場合もあるため、触り心地や見た目の特徴もあわせてチェックしてみましょう。
「詰まり毛穴タイプ」
- 鼻や小鼻を触ると、ザラザラしている
- 毛穴に白っぽい角栓や黒ずみが見える
- 洗顔しても、毛穴の詰まりがすっきりしない
詰まり毛穴に関するおすすめ記事▼
【医師監修】毛穴の黒ずみの原因とは?どうにもならない鼻・頬の毛穴の黒ずみを改善する方法
毛穴の黒ずみが起こる主な原因を紐解き、スキンケアで見直したいポイントを詳しく解説します。
「開き毛穴タイプ」
- Tゾーンや小鼻がテカりやすく、毛穴が丸く開いて見える
- 頬がカサつく、または夕方になると毛穴が目立ってくる
- ファンデーションが毛穴落ちしやすい
「たるみ毛穴(ゆるみ毛穴)」タイプ
- 頬の毛穴が縦長(しずく型)に見える
- 肌を指で軽く引き上げると、毛穴が目立ちにくくなる
- 毛穴同士がつながって、線のように見えることがある
▼たるみ毛穴に関するおすすめ記事▼
肌の弾力や柔軟性が失われがちな大人肌では、ハリのなさから涙型にゆるんだ毛穴が目立ちやすくなります。見た目年齢を大きく左右する“ゆるみ毛穴”の正しい対策とは?
【タイプ別】開き毛穴の原因とスキンケア方法
開き毛穴の原因は、主に「皮脂の過剰な分泌」、また「乾燥によるキメの乱れ」の場合があります。いずれのタイプもまずは基本のケアを徹底したうえで、タイプ別に必要なケアをプラスしたお手入れを心がけましょう。
<基本のケア>やさしく汚れをオフ&徹底保湿
開き毛穴対策では、まず毎日のクレンジングと洗顔を見直すことをおすすめします。開き毛穴が目立つと、つい皮脂だけに目が行きがちで、「ゴシゴシ洗顔しよう」と勘違いが起きがちですが、過剰なクレンジング、洗顔は乾燥や皮脂の過剰分泌を招き、かえって毛穴が目立つ原因になることがあります。
クレンジングはその日のメイクの濃さにあわせて選び、テクスチャーはゲルタイプやミルクタイプなどで、肌をこすらずやさしく汚れとなじませるのがポイント。洗顔もたっぷりの泡で包み込むように行い、熱いお湯での洗い流しは避けるようにしましょう。
また、洗顔後には、化粧水だけでなく、乳液やクリーム、ゲルなどでしっかりと与えたうるおいを閉じ込めることが大切です。水分と油分のバランスが整うことでキメが整い、毛穴がふっくらと目立ちにくくなります。
▶「皮脂の過剰分泌」が原因の場合(注目成分:ビタミンC・ナイアシンアミド・AHA・PHA)
「皮脂の過剰分泌」が原因の場合、皮脂の通り道である毛穴の出口が押し広げられ、丸く開いて見えるのが特徴です。皮脂腺の多いTゾーンや小鼻で目立ちやすく、特に皮脂分泌の多い10代~30代に見られることが多いです。皮脂の分泌には、ホルモンバランスや気温・湿度のほか、ストレス、睡眠不足、偏った食事も影響するといわれているため、美容成分や基本のケアに加え、生活習慣を見直すことも重要になります。
開き毛穴が気になる方に、まずおすすめしたいのがビタミンCとナイアシンアミドです。ビタミンCとナイアシナミドには共通して、次の3つの効果があります。
① 皮脂抑制 ②ターンオーバーの促進 ③真皮のコラーゲン生成促進
これらの成分は、過剰な皮脂の生成抑制に加え、ターンオーバーを促進することで、角栓の元となる、不要な角質の排出をサポートします。また、肌のコラーゲンの生成を促進してくれるため、ぽっかりと丸く開いた開き毛穴にはまさにもってこいの成分です。
また、皮脂が原因の開き毛穴にはAHA(乳酸・マンデル酸など)やPHA(グルコノラクトンなど)といったピーリング成分もおすすめです。AHAは肌表面の古い角質をやわらかくして取り除き、キメやざらつきを整えるのが特長です。一方PHAはAHAよりも分子が大きく、比較的マイルドな使用感で角質ケアとうるおいケアを両立しやすい成分です。
これらは古い角質を取り除いて毛穴詰まりやざらつきを改善し、角栓ができにくい肌環境へ整えることで、開き毛穴の予防・改善をサポートします。皮脂コントロールだけでなく、角栓をためにくい肌環境を整えることも、開き毛穴対策の重要なポイントです。
▶「乾燥によるキメの乱れ」が原因の場合(注目成分:ヒアルロン酸・セラミド)
「乾燥によるキメの乱れ」が原因の場合、毛穴のまわりの肌がしぼんで毛穴のフチに影ができ、実際の大きさ以上に目立って見えるのが特徴です。特に頬に現れやすく、肌のカサつきやつっぱり感を伴うこともあります。乾燥による開き毛穴は20代から見られますが、年齢とともに肌のうるおい保持力が低下するため、30代以降はさらに目立ちやすくなる傾向があります。
また、一見すると皮脂が多そうに見えても、実際は乾燥によって肌のバリア機能が低下し、水分不足を補おうとして皮脂が過剰に分泌される「インナードライ」が隠れているケースも少なくありません。
乾燥による開き毛穴が気になる方には、まず高い保水力を持つヒアルロン酸がおすすめです。ヒアルロン酸は角層内で水分を抱え込み、肌にうるおいを与えることで、しぼんだ肌をふっくらと整える働きがあります。その結果、キメが整い、毛穴まわりの凹凸や影が目立ちにくくなります。
また、セラミドは角層の細胞同士のすき間を満たす細胞間脂質の主成分で、肌のバリア機能を支える重要な成分です。セラミドが不足すると水分が蒸発しやすくなり、乾燥によるキメの乱れや毛穴の目立ちにつながります。セラミドを補うことで角層のうるおい保持機能をサポートし、毛穴まわりの肌をなめらかに整えることが期待できます。
乾燥による開き毛穴は、皮脂を取り除くことよりも、角層の水分量を維持してキメを整えることが重要です。ヒアルロン酸とセラミドを組み合わせた保湿ケアで、肌のうるおい環境を整えていきましょう。
▼インナードライに関するおすすめ記事▼
インナードライの肌状態から原因、改善に向けた対策を解説。正しいケアで、内側からうるおう健やかな肌を目指しましょう。
▶開き毛穴が進行した、たるみ毛穴(ゆるみ毛穴)の場合(注目成分:レチノール)
年齢を重ねると、肌のハリを支えるコラーゲンやエラスチンが減少し、開いた毛穴を支えきれなくなって、縦長(しずく型)にゆるんで見えるようになります。肌を指で軽く引き上げると、毛穴が目立ちにくくなるのが特長です。
おすすめしたい成分は、ビタミンAの一種であるレチノールです。レチノールは真皮のコラーゲン産生を促進し、加齢や紫外線ダメージによって低下した肌のハリにアプローチします。たるみ毛穴は、毛穴周辺の肌が毛穴を支えきれなくなることで目立つため、レチノールによって肌の弾力やハリを高めることが、毛穴の目立ちにくい肌づくりにつながります。
初めて使用する場合は副反応がでる場合もあるため、少量・低濃度のものから様子を見ながら取り入れ、使用中は保湿と紫外線対策をあわせて心がけましょう。
▼レチノールに関するおすすめ記事▼
レチノールはどう使うのが正解?今更聞けない 肌への効果や副反応を徹底解説
「レチノール」の基本から相性のいい成分、正しい使い方まで気になる「レチノール」のあれこれを一から徹底解説。
開き毛穴のやりがちなNGケア
開き毛穴改善のために続けているケアが、かえって毛穴を目立たせてしまうことがあります。タイプ別にやりがちなNG習慣をチェックしてみましょう。
過剰に皮脂を落としすぎてしまう
テカリが気になると、1日に何度も洗顔をしたり、洗浄力の強いアイテムを重ねたりしがちです。しかし皮脂には、肌の水分の蒸発を防ぎ、外部刺激から肌を守るはたらきもあります。落としすぎると、肌は不足を補おうとしてかえって皮脂を多く分泌し、悪循環に。「洗顔は朝晩の2回まで」「洗顔後につっぱる・ヒリつくなら洗浄力が強すぎるサイン」「あぶらとり紙は1日に何度も使わない」など、必要な皮脂を落としすぎていないかを見直しましょう。
テカリを気にして乳液・ゲル・クリームでの保湿を省く
「テカる肌に保湿をすると余計にベタつきそう」と、化粧水だけで保湿を終えてしまうのはNGです。うるおい不足が進むと、肌は乾燥から自らを守ろうとして皮脂を多く分泌するため、テカリと乾燥の両方が進んでしまうことがあります。ベタつきが気になる日は、肌なじみの良い軽いテクスチャーを選ぶなど、油分での保湿も省かないようにしましょう。
紫外線対策を後回しにする
紫外線は、肌の乾燥を招くだけでなく、ハリを支えるコラーゲンなどにも影響し、たるみ毛穴の進行にもかかわります。「日差しの強い日だけ」「夏だけ」の対策では、気づかないうちに紫外線を浴び続けることになりがちです。紫外線は曇りの日や冬でも降り注ぎ、室内にも窓越しに届きます。日焼け止めなどによる一年を通した毎日の紫外線対策を習慣にしましょう。
▼紫外線対策に関するおすすめ記事▼
【皮膚科医監修】日焼けによるシミはいつできる?シミができる仕組みから予防法まで徹底解説
シミができるメカニズムをはじめ、日焼け後の適切なケア方法、意識したい予防習慣について、皮膚科医の知見をもとにわかりやすく解説します。
開き毛穴を悪化させないための生活習慣
毎日のスキンケアとあわせて、体の内側から皮脂バランスと肌のコンディションを整える生活習慣も、開き毛穴を目立たせないための土台になります。
皮脂バランスを意識した食事(ビタミンB群・C・D・E)
脂質や糖質に偏った食事は、皮脂の分泌に影響するといわれています。揚げ物やスナック菓子、甘いものを取りすぎていないかを見直しながら、次のような栄養素をバランスよく取り入れましょう。特定の食材ばかりに偏らず、いろいろな食材を組み合わせて取り入れることも重要です。
ビタミンB群(豚肉、レバー、納豆、卵など):皮脂のバランスに関わる栄養素として知られています
ビタミンC(野菜、果物など):キメの整ったすこやかな肌づくりに欠かせない栄養素です
ビタミンD(鮭などの魚、きのこ類など):すこやかな肌を支える栄養素として近年注目されています
ビタミンE(ナッツ類、植物油など):肌のコンディションを支える栄養素として知られています
質のよい睡眠
睡眠は、肌の生まれ変わりのリズム(ターンオーバー)を支える大切な時間です。睡眠不足が続くと肌のコンディションが乱れ、皮脂のバランスにも影響しやすくなります。就寝前はスマートフォンを見る時間を控えめにする、湯船につかって体を温めてから眠る、就寝・起床の時間をなるべく一定に保つなど、眠りの質を高める工夫を心がけましょう。
開き毛穴に関するQ&A
開き毛穴におすすめのスキンケア成分はありますか?
開いた毛穴は元に戻りますか?
冷水で顔を洗うと開き毛穴は引き締まりますか?
30代・40代の開き毛穴も引き締めることはできますか?
開き毛穴でファンデーションが毛穴落ちしてしまいます。どうすればいいですか?
この記事のまとめ
開き毛穴は、皮脂の過剰分泌や乾燥、加齢によるハリ不足など原因によって適したケアが異なります。まずは洗顔と保湿を見直し、ビタミンCやナイアシンアミド、ヒアルロン酸、レチノールなどを上手に取り入れることが大切です。毎日のスキンケアと紫外線対策を続けることで、毛穴は目立ちにくい印象へ導くことができます。自分の毛穴タイプに合ったケアで、なめらかで自信の持てる肌を目指しましょう。