高浸透ビタミンC誘導体(APPS)と肌の透明感にまつわる研究を学会発表
NEW2025.09.11
SCIENCE REPORT

米国皮膚科学会で2年連続、
ビタミンC研究の発表を実現

2025 年3月7日~11日、米国フロリダ州・オーランドにて「2025年米国皮膚科学会(AAD)年次総会」が開催されました。昨年に続き、ドクターシーラボ®はビタミンCにまつわる先進の研究成果を発表しました。その内容をレポートします。

INDEX

2年連続でビタミンCにまつわる先進知見を発表

2025年米国皮膚科学会(AAD)年次総会

ドクターシーラボ®は、美容クリニック発祥のドクターズコスメであり、現在も研究開発において皮膚の専門家とさまざまに提携しながら、クリニック発想の理論で美を引き出し世界へ届けることを目指しています。製品の開発のみならず、美容成分がもたらす肌への効果の研究にも日々取り組んでいます。

世界中の著名な皮膚科医が集結する「米国皮膚科学会(AAD)年次総会」では、2年連続でビタミンC配合製剤にまつわる研究を発表しています。2024年は、安定する条件が異なる純粋レチノールと高浸透ビタミンC誘導体(APPS・パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na)の、製剤への同時配合とその効果について。そして2025年は、高浸透ビタミンC誘導体(APPS)の光治療に匹敵する肌効果について、最新の研究成果を発表しました。

ビタミンC配合製剤とIPL治療の美肌効果を比較する研究

ドクターシーラボ®️ 研究開発部 西澤泰地

ドクターシーラボ®では、高浸透ビタミンC誘導体(APPS)のさまざまな美肌効果に着目し、製剤へ安定配合するためにさまざまな研究を行っています。今回は、高浸透ビタミンC誘導体を安定配合した製剤の美肌効果について研究しました。担当したのは、ドクターシーラボ®研究開発部 西澤泰地を中心とするチームです。

臨床試験は、31~45歳の日本人女性 42名の被験者を対象に、8週間にわたり実施しました。被験者のうち30名が、高浸透ビタミンC誘導体(APPS)を配合した化粧水を全顔に1日2回使用。残りの12名は、まず2週間おきに、全顔へIPL(Intense Pulsed Light/広帯域の波長をもつ美肌治療のための光)を3回照射。その後、半顔に高浸透ビタミンC誘導体配合の化粧水と乳液を1日2回使用し、逆側の半顔には従来のスキンケア製品を使用しました。被験者は、日頃エイジングケア製品を使用しておらず、シンプルな保湿ケアとUV対策をしている人で、くすみや乾燥、ツヤの低下など、エイジングサインを感じている人に限定しました。

化粧水全顔使用の被験者はスタート前・4週間経過・8週間経過の時点で、IPL照射の被検者はスタート前、2週間経過、8週間経過の時点で測定。コルネオメーターを使用して皮膚水分量を、キュートメーターを使用して弾力性を、グロッシーメーターを使用してツヤを評価しました。

高浸透ビタミンC誘導体(APPS)の高い美肌効果

肌の水分量改善
肌の弾力改善
肌のツヤ改善

その臨床試験結果がこちらのグラフです。

肌の水分量・弾力・ツヤ、どの測定でも、すべての試験群において向上が見られました。注目すべきは、高浸透ビタミンC誘導体(APPS)配合化粧水を使用した試験群と、IPLを照射した試験群についてです。8週間経過後、水分量も弾力もツヤも、高浸透ビタミンC誘導体(APPS)配合化粧水とIPL照射試験群どちらにも、有意な改善が確認されました。また、2つの試験群は数値的に似た傾向を示しました。さらに、IPL照射後に高浸透ビタミンC誘導体(APPS)配合化粧水と乳液を使用した試験群にも、有意な改善が確認されました。

以上の結果から、高浸透ビタミンC誘導体(APPS)を配合した製剤を8週間以上、1日2回使用することで、肌の水分量・弾力・ツヤが有意に改善されることが実証されました。しかもそれは、IPL照射(2週間おき)3回分の美肌効果と同様の結果を示していました。これは、初期のエイジングサインに対して高浸透ビタミンC誘導体(APPS)が有効であることを示しています。

さらに、IPL照射+高浸透ビタミンC誘導体配合製剤の使用において有意な改善が確認されたことで、高浸透ビタミンC誘導体(APPS)配合製剤がIPL治療後のケアとして適していることも確認されました。

次の記事では、2025年6月に学会発表を行った、高浸透ビタミンC誘導体(APPS)の真皮コラーゲン合成促進効果にまつわる研究発表をご紹介します。