2023.12.12
SKIN CARE
【ドクター監修】“レチノール”ってどんな成分?効果や使い方を解説
最近よく聞く美容成分、レチノール。でも、「何に効果があるの?」「肌への刺激が強そうで不安……」などまだまだ謎がいっぱい。そんな素朴な疑問をレチノールのスペシャリスト、笠井 美貴子先生にぶつけました。これを読めばあなたもレチノールマニア!
監修 笠井 美貴子先生
シロノクリニック 銀座院院長。
豊富な知識に基づく確かな治療に定評があり、多くの患者様の肌悩みを解決してきた人気ドクター。
Q.レチノールってどんな成分なの?
A. あらゆる肌悩みを解決するスーパー美容成分!
レチノールは、肌にパワフルに作用するビタミンAの一種。大きな特長は、コラーゲンやヒアルロン酸を増やしながら、ターンオーバーを促進すること。シワ改善のイメージが強いレチノールですが、シミやくすみ、毛穴の開きなどにも効果を発揮します。
さらに、その効果は底知れず。過剰な皮脂の分泌を抑え、ニキビや毛穴詰まりにも期待大。また、“天然の日焼け止め”とも呼ばれ、紫外線から細胞を守る働きもしてくれるんです。
Q.レチノールには種類があるって本当?
A. 効果、安全性、安定性。すべて優秀なのが純粋レチノール!
純粋レチノール、レチノール誘導体の2種類があります。レチノールはマルチな効果がある一方、不安定で肌への刺激が強いという難点も。そこで、レチノールを加工し、化粧品に配合しやすくしたものが誘導体です。ただ、誘導体は作用するまでに時間がかかったり、効果を十分に発揮しづらいなどのデメリットも。
しかし、最近は純粋レチノールの安定性と安全性を高める技術が発達し、化粧品も増加。
レチノールのマルチな効果を得るには、純粋レチノールがベストなんです。
Q. 相性の良い成分が知りたい!
A.ヒアルロン酸やブライトニング成分との相性がベスト!
相性の良い成分はズバリ、ヒアルロン酸などの保湿成分やブライトニング成分。レチノールを使うとピリつきや赤みが出ることもありますが、保湿効果が高いヒアルロン酸は、刺激を弱めるクッションとしての役割も。
また、ブライトニング成分と併用することでさらなるブライトニング効果も期待できます。「ビタミンCと相性が悪い」説もありますが、これは誤り。APPSやVCエチルなどのビタミンCは、むしろレチノールの効果を高めてくれます。
Q.レチノールを塗ると肌が赤くなりそうで怖い……
A. 赤みの正体はA反応!間隔をあけて使ってみて
塗った部分がピリついたり赤くなったりするのをレチノイド反応(A反応)といいますが、実は肌にとっては正常な反応。不足していたビタミンAが補われ、肌の新陳代謝が活発になることで起こります。
レチノールを使い続けると反応は落ち着きますが、ピリつきや赤みが気になる時は「間隔をあける」「低濃度のものから使う」などの工夫をしてみて。ただし顔ではなく首が痒いなど、レチノールを塗ってない箇所に異常が出たらアレルギーの場合も。ドクターに相談を。
Q. レチノールは何歳くらいから使い始めるべき?
A. レチノールデビューの目安は25歳くらいから!
レチノールは、使えば使うほど効果を発揮するスーパー成分。レチノールデビューは肌のターンオーバーが遅れ始める20代後半から推奨されることが多いですが、20代前半から使っても問題ありません。
美肌をキープするためには、レチノールを貯金するようにコツコツ取り入れ、肌のビタミンA濃度を高めることが鍵。ただし、肌が敏感な時期にはお休みを挟むなどして、無理なく、賢くレチノールと付き合いましょう。
あなたも今日からレチノールマニア!
レチノールの底力、わかっていただけましたか?
肌への刺激や他の成分との相性など、正しく理解できれば、さらなる美肌を目指せること間違いなしです。毎日のスキンケアに賢く、無理なく取り入れてみてくださいね。