NEW2023.02.01
医師監修コンテンツ
COLLAGEN SCIENCE

美容成分としての
コラーゲン

スキンケアにもインナーケアにも多く使われている美容成分、コラーゲン。肌に存在するコラーゲンとはもちろん異なります。どんな成分で、スキンケアとインナーケアでそれぞれどんな働きがあるのかをご紹介します。

INDEX

コラーゲンの原料

日本で化粧品原料としてコラーゲンが用いられるようになったのは1960年代です。美容成分のコラーゲンは、ウシやブタなどの動物、サメなど魚類の主に皮から抽出されます。現在は、主にブタや魚由来のコラーゲンが使われています。

「植物性コラーゲン」という表現を見かけることもありますが、実際に植物性のコラーゲンは存在しません。一般的には大豆などタンパク質を含む植物のエキスや、植物に含まれるタンパク質を指しているものが多いようです。

コラーゲンで保湿&
エイジングケア

スキンケア成分としてのコラーゲンにはさまざまな種類があります。皮膚に存在するコラーゲンと近い三重らせん構造を維持したアテロコラーゲン、加水分解して分子量を小さくした加水分解コラーゲン(コラーゲンペプチド)、さらに加水分解コラーゲンに機能を追加したものもあります。

アテロコラーゲンは分子が大きいため肌内部には浸透しないものの、高い保水力を持ち、肌表面で水分を維持してくれます。加水分解コラーゲンは角層の中まで浸透し、皮膚に作用します。

コラーゲンが肌の中に入って、そのまま皮膚のコラーゲンになるということはありません。ただし、だからと言ってエイジングケア効果がないかというと、そうではありません。コラーゲンによる保水効果で日々肌の乾燥を防ぐと、表皮のバリア機能が整います。すると肌全体の環境が良くなって、コラーゲンを産生する線維芽細胞も働きやすくなります。つまり、すこやかでハリのある肌を保つことにつながるのです。

飲むコラーゲンは
肌に届く?

ドリンクなどインナーケアに配合されているコラーゲンは、その多くが加水分解コラーゲンです。
口からとった栄養は胃の中で消化されるので、飲んだコラーゲンがそのまま体内でコラーゲンになることはありません。ですが、吸収され使われる過程で実は肌によい影響を及ぼしているというデータもたくさん出てきています。
まだまだ解明されていないこともたくさんありますが、さまざまな技術によって、コラーゲンの機能や役割は多彩になっています。