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シーラボでシネマ 11 November 2009

お部屋で楽しむ 今日観たいDVD

休日に、雨の日に、お部屋でゆっくり観たいDVDをピックアップ!!

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『夜の上海』

ケータイもない。メールもできない。
コトバも通じない。…でも、恋はできる。

監督:チャン・イーバイ
出演:本木雅弘/ヴィッキー・チャオ/西田尚美/塚本高史/ディラン・クォ 他

発売日:発売中
販売元:(株)ハピネット
価格:3,990円(税込)

Introduction

普段の自分を脱ぎ捨てた「本来の自分」が、ふとしたことで異性と出会い、等身大の互いの姿を見せ合った瞬間、恋に落ちる。そんな、"旅恋"を描いた映画。主演は、洗練された大人の男の魅力を放ち、常に最前線を走り続ける俳優、本木雅弘。そして、『少林サッカー』で可憐なヒロインを演じ、中国新世代のミューズとして絶大な人気を誇る、ヴィッキー・チャオ。共演には西田尚美、塚本高史、ディラン・クォ、サム・リー、和田聰宏、竹中直人など、アジアを代表する魅力溢れる実力派俳優が競演。監督は『アバウト・ラブ』のチャン・イーバイ。

Story

トップヘアメイクアーティストの水島直樹(本木雅弘)は、音楽祭の仕事のために上海にいた。音楽祭終了後、上海の街にひとり繰り出すが、ふとしたことで迷子になってしまう。街を彷徨っていると突然、背後から衝撃が。それは、女性ドライバーのリンシー(ヴィッキー・チャオ)が運転するタクシーだった。「大丈夫?」そのまま彼をタクシーに乗せ、走り始める。こうして、言葉の通じない二人の、噛み合わない上海の夜が始まった。最悪についていない水島とリンシー。偶然出逢い、同じ時間を共有している二人。いつしか少しずつ互いに素直になって、傷ついた気持ちや虚しさ、心の奥底にくすぶっていた感情や悩みをさらけ出し、二人の人生が交錯し始める。国境も言葉も超えて、この、夜の上海で、特別な一夜を紡ぎ始めていた…。

Column DVDがもっと楽しくなるコラム

夜の上海

美しい上海の一夜を切り取り、まだ恋と呼ぶには遠く、でもたしかに胸が高鳴る…。そんないくつかの男女の出会いを描いた「夜の上海」。ザラリとした質感の映像で、きらめきが抑えられた上海の夜景はロマンティックであり、そしてどこかノスタルジックでもある。なんというか、心の奥にしまっていた思い出がコトリと音を立てる感じ。そう、スターレベルの役者をそろえ、上海というきらびやかな場所を舞台としているのに、どこかこの作品は素朴で、身近で、いい意味で華がない。

なぜかと考えて気付いたことがある。それは「夜の上海」には“完璧な恋人”がひとつとして出てこないのだ。この作品をジャンルづけるなら、まぎれもなくラブストーリーだと言える。でも耳元で愛の言葉をささやいたり、気持ちを確かめあうように抱き合ったり、心を求めて感情をぶつけ合ったり、(それをしていれば“完璧な恋人”と呼べるのかは別にして)本来ラブストーリーに欠かせないはずの“恋人”が出てこないのだ。そこにいるのは、まだ芽吹くかどうかもわからないほど、恋心にわずかなふくらみをもった男女か、散ってしまった恋の行方を探している男女だけ。恋の花はどこにも咲いていない。でも誰にでも、そんな実ることがないまま眠っている恋の種があるはずだ。だからこそこの作品は、誰の胸にも優しく、やわらかく届くのだろう。

キスシーンすらない「夜の上海」において、もっとも艶っぽい場面。それはカリスマメイクアップアーティスト役の本木雅弘が、化粧っ気のないタクシードライバーを演じるヴィッキー・チャオに、メイクを施すシーンだ。男が自分の指に紅をつけ、女の唇に近づけたその瞬間、たしかに2人は友人を超えた男女の時間を共有する。そしてほほ笑んだヴィッキー・チャオは、メイクの効果を超えて美しい。そういえばこの時、本木雅弘は、「美しくなれ」と語りかけるようになめらかに手を動かしていた。誰にでも備わっているこの両手のひら。使いようによっては女性を大きく変える力を持っているのかもしれない。

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